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薬剤師国保と社会保険にはどんな違いがあるの?

「薬剤師国保って何?」「普通の社会保険と薬剤師国保の違いは?」こんな疑問をお持ちの薬剤師さんはいませんか?

この記事では、社会保険の中でも、中小企業を中心に加入しているケースが多い協会けんぽを引き合いに出しながら、薬剤師国保とは何か、そして薬剤師国保と社会保険にはどんな違いがあるのかについて解説していきます。

薬剤師国保の加入資格

薬剤師国保(薬剤師国民健康保険組合)とは、国民健康保険の一種で、医薬品の販売という同種の事業又は業務に従事する者で組織されている保険組合です。都道府県別で組織されており、例えば東京都にお住まいの方は、東京都薬剤師国民健康保険組合に、埼玉県にお住いの方は埼玉県薬剤師国民健康保険組合に所属することになります。

以下にて東京都薬剤師国民健康保険組合を例に、薬剤師国保の加入資格について紹介します。

【東京都薬剤師保険組合加入資格の場合】

  • 東京都薬剤師会の会員であって、東京都内に所在する薬局又は医薬品販売業(以下 「薬局等」 という。)の開設者
  • 東京都薬剤師会の会員であって、薬剤師の業務に従事する者
  • 組合員が開設する薬局等の従業員
    ※2に関係する組会員資格:
    • 薬局等又は医療機関において勤務する薬剤師(非常勤勤務者を含む。)
    • 薬剤師の国家資格を有する専門職としての業務に携わる者(非常勤勤務者を含む。)

例:

  • 薬剤師を育成する教育機関等の講師(教師)
  • 審査支払機関における診療報酬明細書等の審査に携わる者
  • 学校薬剤師
  • 薬物乱用防止等地域の公衆衛生活動に従事する者
  • 研究機関等において薬剤に関する調査・研究を行う者
  • 国保組合の役員、議員、協力員等
  • 薬剤師会の役員及び薬剤師会の事業に携わる者

薬剤師国保は、基本的には住民票に記載してある家族全員が加入する必要があります。ただし、すでに社会保険に加入済みの方は加入する必要はありません。

薬剤師国保と協会けんぽの保険料

薬剤師国保の徴収額の内訳は健康保険料と後期高齢者支援金、介護保険料の3つに分かれています。また薬剤師国保は協会けんぽなどの社会保険とは異なり、保険料はすべて加入者自身で支払わなければなりません。(協会けんぽの場合、保険料の半額は事業主が負担する)

例えば東京都薬剤師保険組合の場合の月々の負担額は以下の通りです。

<東京都薬剤師保険組合(平成30年4月1日現在)>

東京都薬剤師保険組合のサイトより筆者が作成)

※後期高齢者支援金とは、平成20年度から開始された「後期高齢者医療制度」を支援するための保険料です。

※介護保険料は、40歳から64歳の方が対象です。 65歳以上の方は、年金から天引き又は居住地の区市町村に納付することになります。

一方、協会けんぽなどの社会保険の場合の健康保険料はいくらぐらいになるのでしょうか。 協会けんぽを例にすると、東京都で働く30歳の方で月額の給与が41.6万の場合、月々の健康保険料の負担額は以下の資料にある27等級の項目の通りです。健康保険料の半分は会社が納めることになっているため、折半額(健康保険料20,295円)というのが実際に支払う金額となります。

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/shared/hokenryouritu/h30/ippan4gatu_2/h30413tokyo_02.pdf

薬剤師国保と協会けんぽ、他に違いはあるのか?

薬剤師国保と協会けんぽでは、保険料の他にも違う点があります。賞与にかかる特別保険料の徴収は、協会けんぽでは徴収されますが、薬剤師国保では徴収されません。出産一時金についてはどちらも支払われますが、金額については所属している組合によって異なりますので確認してみてください。

病気やケガで会社を休んだ時に給付される傷病手当金や、出産で会社を休んだ時に給付される出産手当金は協会けんぽでは給付されますが、薬剤師国保の場合は給付されません。 また、協会けんぽでは適用される育児休業等期中の保険料免除は、薬剤師国保では適用されません。そして、協会けんぽの場合、会社を退職した際には2年間のみ協会けんぽに継続して加入することができますが、薬剤師国保の場合は退職と同時に別の保険に加入する 必要があります。

※給付される項目や金額は保険組合によって若干異なります。詳細に関してはご自身が加入するの可能性のある健康保険組合のホームページを確認してみてください。

協会けんぽと薬剤師国保、どちらがお得なのか?

協会けんぽや薬剤師国保、いったいどちらがお得なのかについてですが、その方の年収や立場などによっても異なります。例えば、年収750万円以上の方でかつ、扶養家族がおらず、出産をする可能性がない場合は若干ではありますが薬剤師国保の方がお得だと言われています。一方、将来、出産をお考えの方にとっては、出産手当金、育児休業中の保険料の免除などを考えると協会けんぽの方がお得かもしれません。

また、収入が少ない方や心身の健康に不安のある方に関しても、協会けんぽの方がお得だと言えます。

どちらの保険が良いかはその方次第。不安のある方は、コンサルタントにご相談ください。