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薬剤師が奨学金を返せなくなったら?よくある事例と返せる方法

薬剤師さんからのご相談で多い「奨学金返済」の問題。最近は「薬局から借りた奨学金」に関するご相談も増えています。

奨学金を借りる高校生や大学生の頃に見えていた世界と、実際に薬剤師として社会に出てから経験する世界は異なるもの。知識不足で損をしてしまわないように、さまざまな事例を解説します。

約4割が借金を背負って薬剤師に?薬学生の「奨学金」事情

私立の薬科大に6年間通うと、学費だけで平均1200万円。審査が通りやすい、日本学生支援機構の奨学金は、多くの薬学生に利用されています。

例えば、私立の薬科大学(12校)における借用者は、37.6% (8,764人)。その半数の大学では、奨学金の利用者が4割を超えています。

大学独自の奨学金制度や、企業の奨学金を合わせると、さらに多くの学生が奨学金を借りていることになります。

これらの奨学金、お金を返さなくてよい「給付型」は、ほんのわずか。ほとんどが、無利子または有利子で、卒業後に少しずつ返済する「貸与型」。つまり、借金です。

薬剤師が奨学金を返せない可能性は?

借りるのは簡単な奨学金ですが、返す期間は14年~20年が目安。奨学金返済に困る事例が多く報道されています。自己破産に至るケースも増え、なんと5年間で8000人以上(※)。家族など保証人の破産も含めると、1万5千人以上に。破産理由のほとんどは「低収入」です。薬剤師の場合は、平均初任給が高いため、返せると思われそうですが、実際はどうなのでしょうか。私立の薬科大で、5年間に奨学金を借り終えた学生は、9,069人。(2011年~2015年)そのうち、100人に6人が、卒業後に計画通りの返済が難しくなっていました。■私立薬科大学■猶予または減額・・・2.8% (252人)延滞・・・3.3% (295人)■参考:すべての大学平均■猶予または減額・・・2.8%延滞・・・6.2%延滞は全大学平均より少ないものの、猶予と減額申請をしている割合は大学平均と同じ。残念ながら、薬剤師であっても奨学金が返せなくなる可能性がありそうです。

よくある奨学金にまつわる転職

ファーマキャリアで転職をサポートさせていただいた薬剤師さんに多いのは「奨学金返済のために転職で給料UPしたい」というケースです。

「出産や育児など、収入が減る可能性に備えて、奨学金を早めに返済したい」「奨学金の返済で、貯蓄が出来ないから、年収を上げたい」など、20代~30代の薬剤師さんからご相談いただくことが多いです。薬剤師同士で結婚される方も多いので、奨学金の返済が家計を圧迫してしまうという方もいらっしゃいます。

このような薬剤師さんは、より給与が高い職場へ転職することで、余裕のある返済を実現されています。給与アップには地方に行くしかないんじゃないかという方も多くいらっしゃいますが、「東京で給与を上げるにはどうすれば良いか」でご説明した通り、首都圏や大阪などの大都市であっても給与アップは十分に可能です。こちらの転職事例(https://pharmacareer.jp/cases/4/)も是非ご覧ください。

薬局からの奨学金、返済免除の落とし穴

最近、薬学生に向けた奨学金制度を実施する薬局や病院が増えています。

5~6年生を対象にしているものや、1年次から借りられるものがあり、月額5万円程度が一般的。6年間借りると360万円です。中には、月額15万円を最大6年間借りられるものも。多くは、「奨学金を借りた期間と同じ期間、貸してくれた薬局や病院に勤務すること」で、返済が免除になります。

高額な授業料に困っている薬学生にとって、返さなくてよい奨学金は魅力的です。就職の手間も省け、奨学金も免除になり、一石二鳥のような気もしますね。

しかしこれらの奨学金は、卒業後の数年間、指定された職場で働かなければならないという「縛り」のある制度。もし期間内に退職してしまうと、高い利子を含めて、「全額」を「即時返済」することを求められます。連帯保証人をつけている場合、実家にも連絡が行ってしまいます。

奨学金の闇?トラブルが増えている理由

どうしてこのような奨学金制度を採用している薬局が増えているのでしょうか。それは、薬剤師の人材が不足しているからです。さまざまな理由で、「採用に困っている」薬局が、人材確保のために始めるケースが多いのです。

薬学生を応援してお金を貸してくれること自体は、悪いことではありません。問題は、以下のようなケースです。

■辺鄙な店舗に転勤させられるなど、借りた額に対して、割に合わない扱いを受けている

近くに知り合いがいない地域で働くことは、それだけでも大変です。本来だったら、もっと高収入で働けるエリアなのに、薬局を選べないばかりに、割安な給与で働いていた事例があります。

■残業の多さや、人間関係のトラブルで、精神的に追い詰められている

奨学金を借りている人なら辞めないだろうと、残業が多かったり人間関係が悪かったりして、薬剤師さんが定着しない店舗に配属されてしまうこともあります。それでも働き続けなければならないとしたら、とても辛いですね。

このように悩みながらも、「辞めたら数百万円の奨学金を一括で返さないといけない」という状況では、我慢して働き続けるしかないのでしょうかと、ご相談いただくことがあります。

そのような場合、まずは奨学金の契約内容をご一緒に確認しながら、現状をしっかりと整理することから始めます。法律や契約内容について、専門知識のあるコンサルタントがアドバイスをしながら、一番良い解決策について話し合います。

たとえば、転職先の薬局に対して交渉を行い、「奨学金返済のサポートをしていただける求人」を、オーダーメイドでお作りします。無事に奨学金を返済し、スムーズに退職できた事例が多数ございます。

「辞められないのではないか」と諦めずに、ファーマキャリアにご相談ください。それぞれのケースに合わせて、新しい職場、ご自身に合った職場で働けるよう、丁寧にサポートいたします!

奨学金だけではない、お金のトラブル

奨学金の他にも、借金などお金のトラブルを抱える薬剤師さんがいらっしゃいます。 <薬剤師がかかかえる借金の例> □薬局を開局しようとお金を借りたが、事業に失敗 □家族親戚の保証人になってあげたら、その人が返済不能に □不動産投資の誘いにのり、投資用物件を購入したが失敗、多額のローンが残る □離婚による慰謝料支払いや、お子さんの養育費 □病気や、職場でのストレスにより、仕事が出来ず収入減 借金がどうにもこうにもならなくなってしまった場合、どうしたら良いのでしょうか。

自己破産しても「資格制限」を受けない薬剤師

選択肢の1つに、「自己破産」があります。裁判所に認められれば借金をリセットできる制度です。自己破産の手続き中、働けない職業があるのをご存知ですか?弁護士・弁理士・司法書士・行政書士・公認会計士・不動産鑑定士など、多くの士業が、「資格制限」を受け、仕事ができなくなってしまいます。お金にまつわる信用に関わる資格だからです。一方、同じ難関資格でも、医師や薬剤師は、資格の制限を受けません。万が一自己破産を選ぶとしても、薬剤師として勤務を続けることができます。とはいえ、自己破産に至ると、財産は処分され、10年間借り入れが出来なくなります。クレジットカードの作成や、住宅ローンが組めなくなるなど、生活に大きな影響を与えます。今の状況では返済が難しい、と感じる金額でも、転職による年収アップや、転職先の薬局・企業のサポートによって、解決できる可能性があります。

まずはご相談ください

お金と仕事に関することは、プロの転職コンサルタントにご相談いただくのが、より良い解決への近道です。ファーマキャリアは、薬剤師専門の転職支援サービスとして、多数の薬剤師さんをサポートしてきました。また、サービスのご利用は完全に無料です。奨学金の返済や、各種借金の返済など、お金にまつわる転職のご相談は、ファーマキャリアにお任せください。1人1人の薬剤師さんに、しっかり時間をかけて転職のサポートをいたします!


<参考データ> ■私立薬科大12校:学校毎の貸与及び返還に関する情報(日本学生支援機構) 2018年発表・2016年末の下記大学データより 東京薬科大学、明治薬科大学、昭和薬科大学、星薬科大学、横浜薬科大学、日本薬科大学(北海道科学大学 統合前)、大阪薬科大学、京都薬科大学、神戸薬科大学、北海道薬科大学、新潟薬科大学、第一薬科大学 ■5年間の自己破産人数:2012年~2016年の5年間。(日本学生支援機構) ※大学と大学院で借りた人は2人とカウントされるなど、重複も含みます。